| 野生イルカが棲息するとして、近年、よく知られてきた御蔵島。三宅島のお隣にある、周囲16キロの小島です。島に行った人ならわかりますが、御蔵島ですばらしいのはイルカばかりではありません。
御蔵島を舞台に、黒潮の海が巨樹の森を育て、巨樹の森がイルカの海を育てている。そんな自然の循環を、美しく力強い写真と文章でみごとにつづっています。
海、雨、森、野鳥、イルカ…自然はひとつひとつが独立しているのではなく、すべてがつながっています。人もまた自然の一部であり、輪廻の中のひとつ。何千年、何万年という時の潮流の中で、森の巨樹も、オオミズナギドリも、イルカも、人も、あらゆるものは、いのちのつながりのなかで生かされているのです。大きなスケールのものを見つめて、自分のちっぽけさを感じるのは、案外、いい気持ちです。どうにもさえない気分のとき、きっと救い上げてくれることでしょう。
写真、文章、本のつくり…。奇跡のようによくできた1冊。オススメです。 |