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心を癒してくる本

人と人が出会う不思議、別れる不思議


忙しい毎日、時間に追われて消耗していく感じ、ありませんか? なんか大事なこと、どっかに置き忘れちゃってるような。それが何だったかすら思い出せないような…。

本書は、スウェーデンの人気作家ウルフ・スタルクが自分の子供時代をもとに描いたお話。1992年に本国で出版されて以来、各国で幅広い世代に親しまれてきました。

おじいちゃんが欲しい! そんなとっぴもない発想から出会ったお年寄りと少年たち。血縁関係も会社関係もなんのしがらみもないのに、お互いの心と心が深くふれあっていきます。年配者が偉いわけでも子供が尊いわけでもなく、あくまで対等。お互いにいろんなことを教えあって、一緒に遊びます。しかし、出会いがあれば別れがあり、歓びがあれば哀しみもあり、イキイキと生きればそののちには死もやってきます。

シリアスなテーマを扱いながらも、登場人物たちのかかえる孤独感、喪失感などをけっしてセンチメンタルにならずに、さらりとあったかく描いています。切ないけどユーモラスな味わいが、アンナ・ヘグルンドの絵ともあいまって、絵本全体に心地いい風が吹き渡っているよう。しんとした気持ちになるのに、心を優しく撫でてもらったみたい。胸にしみる1冊です。




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■書籍クレジット
『おじいちゃんの口笛』
著者:ウルフ・スタルク 絵:アンナ・ヘグルンド
発行所:ほるぷ出版
定価:1456円(税別)


■著者紹介
1944年、生まれ。スウェーデンの人気児童文学作家。子供たちがイキイキと描かれた自伝的な作品で、幅広い年代の読者を獲得している。88年には、アンナ・ヘグルンドとのコンビによる絵本『ぼくはジャガーだ』(佑学社)でニルス・ホルゲション賞、93年には意欲的な作家活動に対して贈られるアストリッド・リンドグレン賞、94年には本書でドイツ児童文学賞を受賞。著書に『シロクマたちのダンス』(偕成社)『うそつきの天才』(小峰書店)『おねえちゃんは天使』(ほるぷ出版)『青い馬と天使―いつもいっしょにいたいんだ』(ほるぷ出版)『夜行バスにのって』(偕成社)『ちいさくなったパパ』(偕成社)『黒いバイオリン』(あすなろ書房)『ぼくたち、ロンリーハート・クラブ』(小峰書店)『おにいちゃんは世界一』(徳間書)ほか多数。





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