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海が恋しい季節。今すぐ行けない人は、せめて本の世界で海へトリップしませんか? 透明度の高い海に差し込む陽射し、イキイキした珊瑚礁、色とりどりの魚たち。水中写真は、沖縄・石垣島白保地区および新空港建設予定地区のカラ岳東海域で撮影したもの。本文中のコメントは、土地の方々の肉声をそのまま表現したものです。コメントがまたいいんです。ちょっと引用してみます。
「昔はぼくら失業しててもよ、干潮時に歩いてモリでブダイをとってよ。青い魚が青い鳥に見えたサ。アッハッハッ…。」
「風の強い日は、浜に打ち寄せる波と、モクマオーの防潮林に当たる風の音とが重なって、枕元まで波がやってくるようなね。そのときは、海側に頭を向けて波枕で眠るんです。」
人も自然の一部。自然とともに心豊かに生きる人々から発せられる声が、胸にしみます。
「伝説というのはふつう、なくなってしまった過去のものなんだろうけれども、白保の人たちと海とのありようは、いまだに生きつづいている、生の伝説という感じがしてならないんですよね。」
と、あとがきに記す著者ならではの名著です。ぜひお手にとってごらんください。 |