| 何もしたくない気分のとき、自分がどう生きたらいいのかわからず苦しくてやりきれないとき、あなたはどうしていますか?
奈良美智といえば今や押しも押されぬ人気美術作家ですが、本書は99年8月から2000年11月までの日記。ドイツの異郷の空で、ひとりアトリエにパンクロックを流して自分と向かい合いながら、ひたすら絵をかく日々。そんな中で、じたばたもがいているさまを誠実につづります。普通だったら重苦しくどんよりしてしまいそうなのに、むしろ逆。私はどれほど力を与えてもらったかわかりません。読み返すたびに思うのは、つらさから目をそむけない強さ・しなやかさはどこから来るのかということ。その答えは、日記の行間ににじみ出ているように思います。
作品は自分にとって全部、自画像のつもりと語る奈良美智。絵と同様に、日記の文章も、ひじょうに痛く切ない。しかし、あちこちにちりばめられたスケッチとともに、優しくじんわりと心にしみてくるようです。
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