| どこか満たされず、何かに飢えているような気持ちで過ぎてゆく日々…。そんなとき、ページをめくってみてください。
「地下水の流れる音を聴きなさい。」から始まる短い詩、そして、33人の写真家たちの手になるモノクロ写真。きっと閉ざされた心のカーテンが開いて、予想もしなかった方角から一筋の光が差し込んでくることでしょう。本書のもととなったのは、64年に東京で500部の限定版が出版され、70年に英語版が世界発売されたオノ・ヨーコの『グレープフルーツ』。今の私たちの胸にすーっとしみこんでくる文の数々を、とうの昔に書いていたのです。その本にインスパイアされて、ジョン・レノンは名曲『イマジン』を作りました。オノ・ヨーコに対するイメージは、人それぞれでしょう。ジョンと結婚して共同で数々のアートを生み出してきましたが、「ヨーコがジョンを変えてしまった」と世界中から叩かれ、前衛的なアートの数々は酷評を受けてきました。しかし、今日なお、世界を舞台に幅広い芸術家活動を続けています。テロ事件以降の発言は、記憶に新しいところです。
社会が作り出した常識や偏見、既成概念にとらわれて生きている私たち。そこからどう自分を解放して、未来に向かって何を思い描いて生きていけばいいのか。時代を先取りして、はるか先の先まで見通しながら、どうしても発信せずにはいられないのだろうと思います。 |