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何かを求めて4月から習い事を始める
ランチタイム、さくらと鈴木真奈美はパスタを食べている。
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就職活動は春がシーズン
「4月になると、また新人君が入って来るんだなー。私たちの所にも来るのかしら?」
クリームソースのパスタを3本ほどフォークにくるくると巻きながら、リクルートスーツでコーヒーを飲んでいる学生を見ながら、さくらが言った。
「どうなんだろうね。最近は新卒の社員って少なくなってるしね。入ってきても長続きするんだか。それよりも、4月になったら電車が混むのが嫌なの」
「ふーーーん、そう言えばそうだけど、私、混雑する電車が嫌で早く来てるじゃない。あんまり関係ないな。それより、どうして今頃リクルートスーツの学生さんがこんなにいっぱいいるの?」
「さくら、何言ってるのよ。今は会社説明会のシーズンじゃないの」。
「って、就職活動している彼らは、来年の新卒って訳?この4月の就職じゃないんだ!」
「今頃何のんきな事言ってるの?ホントに。喉もと過ぎれば何とやら、ってやつ?」
そう言えば、さくらや真奈美が就職活動をしていた当時は、就職協定の廃止、改正男女雇用機会均等法の施行等が相次ぎ、制度改革と就職氷河期といわれる就職難の中での就職活動をしたはずだった。確かに4年生の1年間は、就職活動をしているのか大学に通っているのかわからないほど、リクルートスーツを着ている時間が長かった。長い就職活動の後に、今の会社に内定を貰った時に感じた、あの安堵感と開放感を、いつの間にか忘れていた。
「4年生で、まだ就職決まってない学生さんもいっぱい居るんでしょ?3年生の彼らも、来年の今頃、まだ就職活動しているかもしれないんだ。卒業もしなくちゃならないし、就職活動もしなくちゃならないしで大変ね。桜が咲かなかったら、春が来た実感なんて無いんじゃないのかしら」
「そう言うさくらは、春を感じる時ってどんなとき?」
「やっぱり、桜の花が開くと春を感じるわね。なんてったって、私の名前の花だし、大好き。でも、桜って花が散ると、冷たくされるじゃない。私も花が無くなると冷たくされるのかなって思ってしまう」。
「そんな心配するくらいなら、花をどんどん着けていけばいいじゃない」。
「花を着けるってどういう事?」
「さくらの魅力って、若さだけなの?」
「……………………」
真奈美にそう問いかけられて、さくらは言葉が直ぐに出てこなかった。
「私の魅力って何だろう。将来に渡ってやりたい事って、私が私らしく咲いていられる事って何だろう?」と自問自答した。
「真奈美はどうなの?」
新しい事を始めるにはタイミングがある
「私はね、将来やりたい事が決まってるんだ。でも、今は内緒」
「ずるーーい。そんな事言わずにさ、教えてよ!」
「ダーメ。でも、ヒントだけ。
私、5時には必ず会社出て帰るでしょ?それがヒントよ」
「ってことは、会社の後どっかへ行ってるって事?まさか夜のアルバイト?」
「そんなはずないでしょ。5時以降は、私の将来のための時間、自己投資ってこと」。
「ふーーーん。じゃあ、何かやってるって事ね、真奈美は偉いなあ。
私、将来の事なんてあんまり考えた事無いし、ずっと輝いていられる事ってあるのかなあ?
私も何かやろうかしら」。
「そうよ、何でも良いから始めてみる事も大事よ。早起きするようになって、サーフィン始めたんでしょ?何がきっかけで新しい世界が開けるかわからないじゃない。始めるんなら、絶対4月が良いわよ」。
「どうして4月からが良いの?」
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